花鳥風月・季節とともに暮らす喜怒哀楽365日

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2016年11月1日は秋土用の『間日・まび』です。土用の間日って何んのこと? 11月3日は土用の丑の日?

2016年秋土用の入りが10月20日であり、秋土用の明けが11月6日です。

土用の期間は、土を司る土公神(どくしん・どくじん)という神様が支配するといわれ、土を動かしてはいけない、丑の日に大根の種をまいてはいけない、葬送は延期しなければならないなどの禁忌が設けられていました。

今でも、家などを建築する際、土を掘り起こしたりする基礎工事などは土用の期間をはずす方が多いようです。
土用は季節の変わり目ですから、農作業で体調を崩さないようにとの戒めもあると思われます。

しかしそれでは一般的に仕事に支障が出るために、間日が設けられる。この間日には、土公神は文殊菩薩に招かれて天上に行くので、地上にはいなくなるという。鬼の居ぬ間に洗濯という訳で『間日』という日を設け土いじりOKとしたという訳なのです。いわば生活の知恵なのである。

土用の間日とは「土いじりをしてもよい日」と理解しておきましょう。

・鬼の居ぬ間に洗濯
【類語】鬼の留守に豆拾い/鬼の留守に豆を炒る
【英語】When the cat's away the mice will play.(猫がいない時、ねずみが遊ぶ)


★土用(どよう)
土用(どよう)とは、五行に由来する暦の雑節である。1年のうち不連続な4つの期間で、四立(立夏立秋立冬立春)の直前約18日間ずつである。

俗には、夏の土用(立秋直前)を指すことが多く、夏の土用の丑の日には鰻を食べる習慣がある。
各土用の最初の日を土用の入り(どようのいり)と呼ぶ。最後の日は節分である

●歴史
土用を作った陰陽五行説
古来中国から伝わった陰陽五行説では、すべての事象を木・火・土・金・水の5つに分類して世界を考えます。五行説では春は「木気」夏は「火気」秋は「金気」冬は「水気」と割り当てていました。しかし、これでは五行説の重要な構成要素の「土気」がどこにも分類されないことになります。そこで、季節の変わり目である立春立夏立秋立冬の前18日間を「土気」に分類し「土用」と呼ぶようになったようです

五行では、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割り当てている。残った土気は季節の変わり目に割り当てられ、これを「土旺用事」、「土用」と呼んだ。

五行とは、木行・火行・土行・金行・水行わいい、以下のような季節の象徴となっています。
木行:春
火行:夏
土行:季節の変わり目
金行:秋
水行:冬


●土用にまつわる様々な禁忌
土用には様々な禁忌〔きんき〕があります。例えば土用中に土を犯すことは忌むべきこととされていたため、土いじりをしてはいけない、丑の日に大根の種をまいてはいけない、葬送は延期しなければならないなどの禁忌が設けられていました。

これら土用にまつわる禁忌が生み出された背景には「土用中は季節の変わり目であるために、農作業などの大仕事をすると体調が崩れやすい」などの、先人の戒めが込められているといいます。

土用の間は、土の気が盛んになるとして、動土・穴掘り等の土を犯す作業や殺生が忌まれた。ただし、土用に入る前に着工して土用中も作業を続けることは差し支えないとされた。また「土用の間日(まび)」には土用の障りがないとされた。

五行の性質において、木気は植物のような発育伸長する勢いある傾向、火気は勢いが頂点に達し燃え盛る性質、金気は熱や勢いが衰え凝縮・固化しつつある状態、水気は凝縮しきってエネルギーを秘めつつ静的に留まった状態であり、これらは四季、太陽、植物などの周期変化の観察から象徴化された。土気は土壌におくと種が発芽することの観察から、大きな変化を促し保護する働きと場所の象徴である。

四季にはそれぞれ象徴である木火金水が順当に割り当てられたが、そのままでは季節が変わる際に性質の異なる気が接しギャップが生じる事になる。現実のスムーズな移行にはバッファ的に働き現在から次の季節の気へと変容させる期間があり、ここで土気が活発に働いているとみたのが土用(土の働き)である。この期間は、1年を五行の5等分し、さらに土を四季に配分するため4等分した長さとなる。

 

土用(どよう)とは土旺用事(どおうようじ)の略。 
土用というと夏を思い浮かべる方も多いと思いますが、土用は各季節にあります。
陰陽五行説で、春・夏・秋・冬をそれぞれ木・火・金・水とし、(余った?)土を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから、立春立夏立秋立冬の前の18日間を土用といいます。
次の季節へ移る前の調整期間といったところでしょうか。
一般的には立秋前の18日間の夏土用をさします。この期間を暑中と呼び、暑中見舞いを出す時期でもあります。
また、夏土用に入って3日目が晴れれば豊作、雨が降れば凶作といわれています。この豊凶占いのことを「土用三郎(どようさぶろう)」といいます。
2016年は
冬土用:1月18日~2月3日 (太陽黄径297度)
春土用:4月16日~5月4日 (太陽黄径27度)
夏土用:7月19日~8月6日 (太陽黄径117度)
秋土用:10月20日~11月6日 (太陽黄径207度)

最初の日を「土用入り」最後の日を「土用明け」といいます。
※上記の太陽黄径は入りの日のものです。
※入りの日によって18日間でない場合もあります。約18日間と解釈してください。

 

土用の丑の日
夏の土用は、1年の中で最も暑さが厳しいとされる時期にあたるため、江戸時代にはこの期間の丑の日を「土用の丑の日」と重視し、柿の葉などの薬草を入れたお風呂に入ったり(丑湯)、お灸をすえたり(土用灸)すると夏バテや病気回復などに効き目があるとされていました。
年によっては、土用の期間に丑の日が2回訪れることもあります。この2回目の丑の日を「二の丑」といいます。

2016年の土用の丑の日は:10月22日(土)、11月3日(木)です。


●うなぎ
7月の土用の丑の日にうなぎを食べると夏バテをしないといわれています。
実はこの風習、江戸時代の万能学者であり、発明家でもある平賀源内が仕掛けたものだったんです。
知り合いのうなぎ屋さんが夏はうなぎが売れないと困っていたのを見て、店の前に「土用丑の日、うなぎの日」という貼り紙をしたのです。
これが大当たりして、土用の丑の日にうなぎを食べる風習となりました。元々この日に「う」のつくものを食べると病気にならないという言い伝えがありましたので「う」のつく食べ物=「うなぎ」として定着したのでしょう。
栄養たっぷりのうなぎを食べて、夏バテを吹き飛ばしましょ。

●土用の虫干し・土用干し
夏土用の時期に、カビや虫の害から守るため、衣類や書物に風を通して陰干することを土用の虫干しといいます。
また、この期間は田んぼに水を入れず、土をひび割れ状態にします。これは雑菌の繁殖を抑える効果があり、根がしっかりと張るんだそうです。
梅干しの天日干しもこの時期です。


●土用にしてはいけないこと
・土を犯してはいけない(土を掘り起こしてはいけない)。
土用の期間は、土を司る土公神(どくしん・どくじん)という神様が支配するといわれ、土を動かしてはいけないとされてきました。今でも、家などを建築する際、土を掘り起こしたりする基礎工事などは土用の期間をはずす方が多いようです。
土用は季節の変わり目ですから、農作業で体調を崩さないようにとの戒めもあると思われます。


●土用の間日(まび)
土用の間日(どようのまび)は、土用の期間の中で特別に設けられた日。土用中は忌む、土を動かす作業をしても問題ないとされた。

※まび【間日】とは
① ひまのある日。仕事と仕事の間の日。あいのひ。あいび。
② 暦こよみで、壬子みずのえねの日から癸亥みずのといの日に至る12日のうち、丑うし・辰たつ・午うま・戌いぬの4日間。
③ 瘧おこりの発作の起こらない日。 「 -には影もさしませぬ/歌舞伎・幼稚子敵討」

成立
土用は、土公神という土の神が支配する期間とされたため、動土、穴掘りなどが忌み嫌われていた。しかし、一般の仕事に支障が出るために、間日が設けられる。この間日には、土公神は文殊菩薩に招かれて天上に行くので、地上にはいなくなるという。

それぞれの土用の間日
季節ごとの土用について、十二支の日で決まっている。
春:巳・午・酉
夏:卯・辰・申
秋:未・酉・亥
冬:卯・巳・寅

土用の期間中土を掘り起こしてはいけないとなると、いろいろと支障が出てきそうですね。でもご安心あれ。土公神が天上に行き、地上にいなくなる「間日(まび)」が設けられているので、この日は作業をしてもいいとされています。
冬土用の間日:寅・卯・巳の日
 ※2016年は1月21日・22日・24日・2月2日・3日
春土用の間日:巳・午・酉の日
 ※2016年は4月17日・18日・21日・29日・30日、
  5月3日
夏土用の間日:卯・辰・申の日
 ※2016年は7月20日・21日・25日、8月1日・2日・6日
秋土用の間日:未・酉・亥の日
 ※2016年は10月20日・28日・30日、11月1日

 

●土用の期間中の過ごし方
・土を掘り起こす作業をしない。
夏土用
・暑中見舞いを出す。
・衣類や書物の虫干しをする。
・梅干しの天日干しをする。
・薬草などを入れたお風呂に入る。
・うなぎや梅干しなど「う」のついたものを食べる。


■うなぎ、梅干し、瓜、うどんなど「う」のついた食べ物
土用の丑の日のうなぎは有名ですが、昔からこの日に「う」のつくものを食べると病気にならないといわれてきました。
例えば「梅干し」「瓜」「うどん」など。いずれも、食が細くなる夏に食べやすいものですね。このような言い伝えは先人たちのありがたいアドバイスともいえるわけです。
他にも「土用~」という食べ物があります。
土用餅 土用しじみ 土用卵